経緯
昨年(2020)末に購入し、年始(2021)にブログで記事を公開した強コスパ中華タブの「TECLAST X4」ですが、
3万円の高コスパな中華タブレットPC「TECLAST X4」レビュー
実は購入しておよそ1ヶ月で動かなくなり「Amazonの返品保証期間」1日前だったのでギリギリ返品しました(汗
新たな代替タブレットを購入しようかと検討してましたが、年末年始と言う事もあり、各社「在庫切れ」になってて半ば諦めて「春になったら新製品出るだろうからそれまで待つかな…」と言う状態でしたが、1月も下旬に差し掛かる中、自作パソコンショップが開発した お絵描きも出来るWindows10タブレット「raytrektab」の10インチモデルが大幅値下げすると言う情報を聞き、即ポチしました(笑
※既に完売してます
ドスパラ、ワコム採用の10.1型お絵かきタブレットを3万2,780円に値下げ|impress
<もくじ>
- 経緯
- ファーストインプレッション
- 付属品
- 外観
- 別売の非光沢フィルムと背面キズ防止シート
- 初期状態
- スペック/microSD容量
- バックアップ
- ベンチマーク
- 使用感・気になった点
- フルスクリーンアプリでの問題
- お絵描き性能
- まとめ
元々2018年の末に発売した時は79,800円+税で それなりのお値段だったのでスルーしてましたが、その後、昨年(2020)の秋に2万円下げた59,800円+税になってたようで、それが今年(2021)になって更に2万円下げた29,800円+税と言う事で飛びつきました( ^ω^)-3
※既に完売してます
この値段だと中華タブと同じ価格帯になり、国内メーカー品質とサポートが得られるとなると、超お得ですね(笑
名目上は「旧モデル売り尽くし」と謳ってるので、春先には新機種が出るのかな?と言う感じですがフルモデルチェンジしたら高くなるだろうし、マイナーチェンジだとCPUがN4100からN4120&SSDが256GBくらいだと思うから(そして価格が吊り上がる)とてもお買い得です。
早速カートに入れて決済しようと思ったら「梱包送料:3000円+税」と鬼のような事を仰るので(同じくらいの大きさのPCパーツは無料なのに…)、秋葉原本店に買いに行く前に電話を入れてみたら「店頭在庫はなくなってしまった」と言うので泣く泣く送料を払う(゚´Д⊂ヽ(笑
即日発送されず2~3日後に発送されるので注文後に部材を組み立ててる感じですね。
ファーストインプレッション
箱がドスパラ感が皆無でとても「WACOM感」満載ですね。
反対側は良くあるパソコンの箱って感じです。
箱にも書いてる通り、お絵描きソフト「CLIP STUDIO PAINT DEBUT」のライセンスが付属してます。
中身一式
本体と専用ペン、USB-C電源アダプター、各種説明書、液晶保護フィルムが付いてます。
付属品
ACアダプターはUSB-Cポートを使います、30wタイプです。
重量は156g。
次に専用ペン。
「raytrektab」専用にWACOMと共同開発したようで、WACOMのペンよりもペン先が細く、市販のペンのような形状をしてます。
ノック式でペン先を収納できるのは良いですね。
その代わりサイドボタンや、おしりの「消しゴム」機能などが省かれてます。
重量は8gで驚くほど軽量。
公式の仕様では「5g」と書かれてるけど修正しないのかな(笑
また、ペン先は交換不可のようなので、筆圧が強い人や「ペーパー風フィルム」を貼る場合はペン先がすぐに無くなってしまうので、WACOMの三菱鉛筆とコラボしたデジタル鉛筆「Hi-uni DIGITAL for Wacom」と互換があるとの事なので、そちらを別途購入して来た方が良いです。
同梱付属の液晶保護フィルムは「光沢」タイプで、付属のペンが「ペン先交換不可」な事を考えると妥当なセレクトだと思います。
別途、保護フィルムを買わなくて良いのはお買い得があって良いですね。
尚、後から気づきましたが、液晶を保護しているフィルムの下に光沢フィルムが既に貼られてたので、光沢フィルム貼付済+予備の光沢フィルム付きでした。
外観
それではいよいよ本体外観を。
正面手前
別売りのキーボードを接続できるポートと、右側にスピーカーがあります。
画面上には「指紋認証センサー」を搭載。
上部
中央当たりにプラスチックの白い部分があり、恐らくこれはWiFiなどのアンテナが格納されてると思います。
左側にスピーカーがあり、底面左右に無い事から本機は「縦型」を想定した作りになってるようです。
上部左側にはカメラがあります。
左側面
左からボリューム、電源、microUSB、USB-C、イヤホンジャック。
microUSBは蓋を開けて収納なので、外出先で紛失する恐れが無く とても好感が持てます。
右側面
なにもないです><
裏側
肉厚なサラサラのアルミで全体が覆われており、放熱効果も期待できます。
重量は675gで、サイズからすると重すぎず軽すぎずと言った所でしょうか。
本体は10.1インチなので、面積的には「Amazon Kindle Fire HD 10」とだいたい同じサイズです。
別売の非光沢フィルムと背面キズ防止シート
光沢だといろいろ映り込むので非光沢フィルムを別途購入しました。
また、背面のキズ防止シートも一緒に購入して見ました。
非光沢&指紋防止なフィルムは他の製品同様の品質なので説明を割愛しますが、背面のキズ防止シート(スキンシール)の貼り付けは液晶保護フィルムと異なり、粘着度が高く、気泡抜けは一切しないので高難度です。
(事前にWindows10のシールと製造番号シールは剥がしてます)
上2つは気泡が抜けず、下のはラウンド掛かってるのでうまく密着しませんでした。
それなりのお値段のシートなだけにちょっと残念です(´・ω・`)
初期状態
■ライセンス情報欄
製造元がドスパラの屋号、サードウェーブになってますね😊
あと、Windows10 Proなのも高評価。
■デバイスマネージャー
カメラとセンサー系、SSDあたりは参考になるかな?
■プリインストールアプリ
特に余計なものは入ってないです。
■空き容量
初期状態のSSDの空き容量は約88.2GBでした。
スペック/microSD容量
スペックは前回購入した中華タブとほぼ一緒で、CPUが「Celeron N4100」でPassMarkスコアが2454、GPUはCPU内臓の「UHD Graphics 600」なので重い3Dゲームとかをしなければ特に困る事はないです。
メモリも8GBあるので普段使いなら重くなる事もないでしょう。
SSDは前回購入した機種より下がって128GBですが、空き容量も80GB以上ありますし、
microSDも増設出来るので特に困る事はないでしょう。
また、公式の仕様では「microSDカードスロット:128GBまで対応」とありますが、
256GBが一発認識したので他のも問題なく認識すると思います。
(追記:512GBも認識しました)
コチラのmicroSDXCカードです。
安くて人気のLexar製『microSDXCカード』を購入してみた。
バックアップ
購入時のお約束、SSDのミラーリングと回復ドライブの作成です。
本機はeMMCではなく普通のSSDが内蔵されてるのでミラーリングバックアップが可能です。
(初回起動する前に作成されるのをオススメしましす)
本機はUSB-Cが1ポートのみなので、有線での接続にかなり苦労します。
まずは「4ポート以上」のUSB-Cハブをご用意下さい。
こちらに
①キーボード
②マウス
③CD/DVDドライブ
④2.5インチHDD
を接続します。
※キーボードとマウスはUSBポートにレシーバーの付属してる無線タイプでも大丈夫です。BluetoothはBIOSで認識しません。
※CD/DVDドライブはACアダプター付属か給電ケーブルが付属のものにして下さい、バスパワーのみだとHDDも刺さってるので電源不足で起動できません。
※ミラー先のHDDは事前に全てのパーティション(EFI含む)を削除して下さい。
DVDドライブに「Acronis True Image」を入れて電源を入れて「ESCキー」を連打し、「BIOS」を呼び出して下さい。
BIOSの「Save&Exit」タブに移動し、一番下の方の「Boot Override」に接続してる光学ドライブが表示されてるのでそれを選択し、Acronisを起動します。
ご覧の通り、システムは「縦画面」に引き延ばされるクソ仕様です…😰
Acronisが起動したら一番下のメニューの「ツールとユーティリティー」から「ミラーリング」を選び、本体内蔵SSDを「コピー元」、外付HDDを「コピー先」としてミラーリングします。※逆を指定すると本体が壊れますので慎重に!
ミラーリング中はこんな感じでとてもカオスです(笑
無事にミラーリング出来たら全て取り外して通常通り起動し「回復ドライブ」も作成します。
(通常は「回復ドライブ」だけで大丈夫ですが、稀に回復ディスクのUSBメモリが数年後に使おうとしたら壊れてた…と言う事があるのでその保険で「ミラーリング」を我が家ではやってます)
ベンチマーク
「Windows エクスペリエンス インデックス」の数値はコチラ。
けっこうキビキビ動く数値です。
(以前購入した「TECLAST X4」とスペックは同じなので数値は ほぼ同じですね)
次にSSDのベンチマーク。
SSDはM.2/SATA接続のPhison製「PS3111-S11」の128GBが内蔵されてます。
ベンチマーク結果はコチラ。
SATA接続としては標準的な速度が出てると思います。
ドラゴンクエストXエベンチは1280x720で標準画質のスコアが「2500」くらいでした。
尚、電源接続とバッテリー稼働で(評価機は)ベンチ結果が大きく変わると言うレビューも見掛けたので両方テストしてみましたが誤差の範囲でした。
電源設定は共に「最も高いパフォーマンス」にしてます。
FINAL FANTASY XV ベンチマークは1280x720の軽量設定でもスコアが「400」に届かない感じでして、「ウィンドウ」と「ボーダー」のみ動作しました。
「フルスクリーン」は写真の通り乱れまくってて見れたのもじゃなかったです(笑(スクショを撮ると正常に保存されてたので完全に「相性」なんだと思います)
「ドラゴンクエストX」に関しては「軽量モード」にすれば概ねプレイできるレベルですが「FINAL FANTASY XV」は完全に動作保証外です。
(そもそもAtomやCeleronのPCで3Dゲームはするべきでは無いですけどね)
普段使いとしては全く問題ないタブレットPCです。
スペックとしてはPassmarkスコアが約2500なので、事務作業やネットサーフィン、Youtube再生など問題ないと思います。
重い処理をするとCPUがあると思われる本体左側が熱くなります。
筐体が肉厚アルミなので放熱効果はありますが、すぐに冷えるものでもないので、USBファンなどで背面に風を当ててると筐体を痛めないのでオススメです。
使用感・気になった点
本体の作りは国内メーカーなので良く出来ており、手触りも良いです。
イラストを描く時は本体をベタ置きする事を想定しているのか、キックスタンドの類がありません。
(別売の「カバータイプキーボード」で本体を立たせる事を想定した作りみたいです)
なので、普段使いをするなら以前オススメしたタブレットスタンドなどを別途購入しておけば、かなり捗ると思います。
https://kawanyo.hateblo.jp/entry/tablet-stand
また、イラストを描く場合は、このような傾斜のスタンドを購入しておくと描きやすいです。
ほかに気になった点としてはスピーカーの配置で、本機は「WACOMデジタイザ搭載」で「お絵描き=横持ち」をコンセプトにしてるのに「縦持ち」を想定した配置になってるのが非常に納得がいきません。
スピーカーの音質は筐体サイズからすると特に不満は無いですが、ある程度の大きさから「割れ」ます(笑
音周りは全体的にもう少し頑張って欲しかったかな。
有線がUSB-C 1ポートのみなのが、かなり致命的で、USB-Cハブ必須です。
USB-Cハブを付けると「USB-CのACアダプター」が接続出来ないのでバッテリ稼働になります。
なので必然的にUSB-PD(Power Delivery)対応のUSB-Cハブが必要になりますが、「USB-C」接続のバスパワー「USB3ハブ」ならそこまで電力を食わないものの、「PD」や「HDMI」「LAN」も足してくると挿してるだけでハブ自体が10w以上消費するので、バッテリー稼働してるとみるみる電池が減っていきます(笑
また、バブ自体が10w以上を消費するので「USB-CのACアダプタ→USB-Cハブ→本体」で接続していると充電に時間が掛かりますし、18wのUSB-PDアダプターなどの場合は電力不足で充電出来ません(付属が30wなので、それ以上の出力の物を使用すると早く充電出来ます)
新機種が出るなら「フルサイズUSB3」を1ポートと「microHDMI」を1ポートは少なくとも付けて欲しいですね。
この点だけは「TECLAST X4」に軍配が上がります。
キーボードやマウス、左手デバイスなどは全てBluetooth接続、ネットもWiFi接続ならばUSB-Cポートは電源のみなので、ライトな使い方をするならアリと言えばアリですが、何かを増設するとなると、ちょっと勝手が悪かったです。
フルスクリーンアプリでの問題
ベンチマークの時のフルスクリーン環境の「FINAL FANTASY XV」のように画像が乱れる問題ですが、恐らくハードウェアとして「縦画面」が基本となっているため、それを想定してないアプリケーションで全画面にした場合に問題が起きているのだと思います。
特に、古いアプリやゲームでそれが起きやすい模様で、PC-98エミュレーターの「PC98Next」ではフルスクリーンにすると画像のように右端が表示されません。
同様にエミュレーター系ですと、FCエミュのVirtuaNESやnesterJ、MDエミュのFusionあたりは上と同じ症状です。
ePSXeは最初うまく動きませんでしたが、Fullscreen設定を640x480→1920x1200→640x480と起動を試してる間に全画面表示出来るようになりました。謎。
SSFは最初、全く起動しませんでしたが、縦画面で起動>横画面で起動をした所、何故か全画面表示出来るようになりました(笑
Ootakeはフルスクリーン時の設定を少し弄ったら、全画面表示出来るようになりました。
Mednafen(FX)、nullDC、PCSX2は一発でフルスクリーン起動しました。
(nullDCとPCSX2はそもそも動作スペック満たしてないですけどね)
エミュレーター系を中心にチェックしましたが、一昔前のパソコンゲームも同様にフルスクリーンでは動作しない場合があります(ウィンドウモードでは問題なく動作可能です)
古いアプリ共通ですが「スケーリング:100%」以外だと起動しない場合があります。
恐らく「縦画面」が原因だとは思うのでBIOSアップデートで修正して欲しいですね。
お絵描き性能
本機で特筆するべき点は やはり最新の「Wacom feel IT technologies デジタイザー」を搭載してて筆圧4096階調、スキャンレート360Hz、傾き検知にも対応してるので、昨年購入した「Wacom One 13」と ほぼ同性能です。
「Wacom One 13」を購入する前に この値段になって欲しかった…(゚´Д⊂ヽ(笑
ペンは冒頭でも触れたように「WACOMの三菱鉛筆とコラボしたデジタル鉛筆《Hi-uni DIGITAL for Wacom》と互換がある」との事なので、そのベースとなった「Wacom One 液晶ペンタブレット専用ペン(CP91300B2Z)」も問題なく使えました。
また、パームリジェクション機能(タブレット型端末やペンタブレットでスタイラスペンを使用するときに、紙への筆記の際のように、小指球など手の一部が画面に当たってもそれは認識せず、ペン先のみを認識する機能)に関してはWACOMデジタイザー搭載と言う事もあり、誤動作はなくストレスフリーです。
画面からペンを1cm以上離しても画面上でペンの位置を認識します。
左:付属ペン 右:WacomOne専用ペン
そして、トレスですが ゆるキャンの犬子を描いてみました。
いぬこかわいい
描き味はスペック表から見てもWacom Oneと同じ「筆圧4096階調+傾き検知」なので、遜色ないレベルだと思います。
(付属ペンではなく「Wacom One専用ペン」で作画してます)
イラスト解像度はA4 350dpi程度で、色ごとにレイヤー分けしてますが、このレベルのセル塗りでは重たくなる事は全くなかったので、ブラシを多用したレイヤーの多いイラストもある程度は難なくこなせると思います。
※太いブラシや特殊効果のペンなどは処理が追い付かない事が多々あります。
まとめ
CPUに「Celeron N4100」を搭載し、それなりにキビキビ動く性能。
メモリは余裕の8GBを搭載し、SSDも高速な128GBが搭載。
microSDは256GB以上が増設可能なので空き容量の心配も感じません。
最新のWACOMデジタイザ搭載で ちょっとしたイラスト用途としても申し分ない性能。
普段使い出来るレベルのスペックが3万円半ばで手に入ると考えると圧倒的コスパだと思います。
「Microsoft Surface Go 2」を買うなら、こちらの方がCPU性能上な上にお値段半額以下なので断然コチラをオススメします。
尚、Bluetoothのキーボードとマウスを別に用意すると、とても捗るので更にオススメですよ><
(BIOSの設定はBluetoothキーボードでは出来ないので有線か、レシーバー付きの無線キーボードをご用意下さい)
お求めは(σ`・ω・)σ こちら!!