以前、実売で3000円台で購入出来るカメラカーを紹介しました。
【Nゲージ】鉄道模型の目線で前面展望(車窓)を撮影出来る数千円の「激安カメラカー」レビュー!【走行動画あり】
ただ、このカメラは安価ではあるけど、WiFiを搭載してないのでスマホにリアルタイムの映像を飛ばして観れないので、どのように映っているかを確認しにくい難点がありました。
1万円以下の製品でWiFiを搭載してて、Nゲージの複線間隔や鉄橋を潜れるサイズは入手困難な「コミカム」を除いて恐らく存在してなく、そうなると前の記事でも紹介したSONYやPanasonicの数万円するウェアラブルアクションカメラ系が候補に入るものの、
発売してから5年以上経過してるにも関わらず同系統の新機種は出てないため、フリマやオークションサイトでの入手となり、バッテリーの経年劣化が心配になります。
そこで、海外メーカーでNゲージでも扱えるようなサイズは無いかと探しに探し回った所、…ようやく見つけました!
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もくじ
当初はキャンプファイヤーと言うクラウドファンディングで支援を募っていたウェアラブルカメラで、現在はAmazonなどで普通に購入可能です。
EP7と言う型番からも分かる通り旧型のEP6が存在し、
ORDRO EPシリーズ スペック表
分かりやすいようにスペック表をまとめました。
仕様比較 | EP6 | EP6 Plus | EP7 | EP8 |
最大動画解像度 | 4K/25fps | 4K/30fps | 4K/60fps | |
視野角 | 110° | 130° | 90° | 130°(90°切替可能) |
レンズ | 多層コーティングレンズ OV製 CMOS F2.8 |
6層コーティングレンズ SONY製 1/3インチCMOS F2.2 |
7層コーティングレンズ SONY製 1/3インチCMOS F2.2 |
7層コーティングレンズ SONY製 STARVIS 1/2.8インチCMOS F2.2 |
露出 | なし | HDR搭載 | ||
手振れ補正 | なし | 2軸ジンバル | ||
オートフォーカス | なし 50㎝~ | なし | 10㎝~ | 30cm~ |
防水 | 生活防水 | IP65(防塵防水) | IPX5 | |
microSD | 128GBまで | 256GBまで | ||
縦撮影 | 未対応 | 対応 | ||
腕リモコン | 別売 | 別売 | 付属 | 別売 |
インターフェイス | microUSB | microUSB/Micro-HDMI | USB-C/Micro-HDMI | |
サイズ | 97x24x26mm | 97x24x26mm | 94x23x27mm | 98x27.9x28.5mm |
バッテリー | 1000mAh 60分録画 |
1000mAh 90分録画 |
1000mAh 4K100分~FHD170分録画 |
1000mAh 4K150分録画 |
急速充電 | 未対応 | 対応(30分で9割) | ||
重量 | 70g | 70g | 78g | 85g |
実売価格 | *** | ~2万円 | 2.5万~3万円 (時期による) |
3.5万~4万円 (付属品による) |
※誤りがありましたらコメント欄よりご指摘下さい。
現在「EP6」は製造していないようで「EP6Plus」以降が購入出来ます。
ざっくり、EP6は手振れ補正とオートフォーカス、HDR補正がないものの、Nゲージのカメラカー用途としては恐らくその辺は無くても大丈夫。
ただ、スペック表に記載がありませんが「EP6」はボタン類がタッチセンサーなのでちょっと扱いにくそう。
あと、視野角がEP6に比べてEP7は狭いですが、この視野角は「人間の目で実際に見た視野角に近い」を売りにしているのでむしろちょうど良いかと。
と言う事で今回は「Ordro EP7」を購入しました。
ポーチが付属しててキレイに収納出来ます。
SONYのセンサーを搭載しているので暗い所などがキレイに映りそうです。
手振れ補正として二軸ジンバルを搭載してるので多少の揺れなら吸収してくれそうですね。
また、電源を入れてる間はレンズが物理的に動いて揺れを補正するので、
見てて楽しいです(笑
本体外観
側面の穴はマイク。1つなのでモノラルですね。
反対側にはカメラ三脚と同じ穴が開いてます。
穴の中がスピーカで、ヘッドマウントを通して音声が聞こえるようになってます。
上部
電源、写真、動画ボタンがあります。
下部
USBポートとmicroSDカードスロットがあります。
下部と最後尾
最後尾にはmicroHDMIポートがあり、テレビに繋いで映したり、パソコンのウェブカメラとして使えます。
付属品
ヘッドマウントを装着
左耳ではなく右耳に装着します。
ヘッドマウント、組み立てると簡単に抜けなくなります(説明書では簡単に抜けるとある)
この部分にマイナスドライバーなどを差し込んで引っ張ると抜けるようになります。
カメラ三脚の穴があるので固定撮影も出来ます。
付属のリモコン。
ベルトから取り出せるので本体のみにも出来ます。
USB充電のようです。
Nゲージ/サイズ感
では早速、貨車に乗せてみましょう。
本体サイズが94x23x27なので問題なく乗りました。
複線鉄橋ではかなり余裕で通れます。
そして、まさかの「単線鉄橋」通りました!すごい!!
EP6が幅24mm、EP7が幅23mm、EP8が幅27.9mmなので、EP7のみ通る感じでしょうか。複線鉄橋ならEP8も通るカモです。
TOMIXの都市型ホームも余裕がありました。
※設置方法によっては擦る場合があります、台車とカメラの固定時は中央ではなく「やや右」にカメラを固定させると改善します。
3000円台のカメラと比較。
3000円のカメラより幅も高さも控えめなので取り回しがしやすいです。
尚、貨車とはマスキングテープで固定してます。
(充電やmicroSD取り出しは本体下部なので都度取り外す必要があります)
起動&ソフトウェア
【説明書】
公式サイトでPDF公開されてます(Japaniseを選んで下さい)
https://ordro.online/en-jp/pages/ordro-product-manual-download
①まずはGooglePlay又はApp Storeで「OD Cam」と言うアプリをインストールして下さい。
apps.apple.com
②本体の「POWER」ボタンを長押しで起動します。
スマホやタブレットから操作する場合は更に「POWER」ボタンをもう1度押します。
すると「WiFiをオンにします」と音声が流れるのでスマホ・タブレット側のWiFi設定を開き「EP7_XXXX」と言うような感じのアクセスポイントに接続。
初期パスワードは「12345678」です。
尚、アプリの仕様で「モバイルデータ」通信が有効になっていると接続できないので一旦オフにして下さい。
※カメラを使い終わった後で「モバイルデータ」を有効に戻すのを忘れないで下さい。ここが無効だとWiFi接続でしかネットに繋がらず、電話は一切使えません。
③ホーム画面に追加された「OD Cam」をタップしてアプリを起動します。
起動したら下部の「接続機器」をタップしてカメラにアクセスします。
④アプリ画面
左上の「歯車」アイコンをタップして設定を開きます。
WiFi項目の「名前」で先ほど接続した「EP7_XXXX」の名前とパスワードを変えられます。(正直そのままで良いとは思う)
録画項目の「映像解像度」をタップすると、このように録画の解像度やフレームレートを変更出来ます。
説明書にも記載がありますが、4K/60fpsのデータは5分毎、それ以外のデータは20分ごとにファイルが分割保存されます。
これはどのカメラでも同じですがEUの「30分以上撮影できるビデオカメラには関税が掛かる」の対向処置ですね。
分割されたデータは「MP4Tools」を使えば結合出来ます。ブラウザ版を作った人も居ます。
写真撮影の「画像解像度」も同様に1M~20Mで画素を選択できます。
その下の「撮影遅延」でボタンを押してからシャッターを切るまでの時間を設定できます。
これは本体側のスナップボタンで撮影した場合に、押したタイミングだとブレてしまうので好みの時間を遅延させられます。
システム欄の「Exposure」では「EV(露出)」をEV-3~EV+3で変更出来ます。
ファームウェアの確認
設定画面下のシステム欄に「FW Version」という項目があります。
ここの項目が(2023年7月現在)v1.6.1より下の場合はファームウェアアップデートを行って下さい。
https://www.ordro.com.cn/jp/support-product-detail?id=17
ファームアップデートをすると録画時の挙動が安定するそうです。
※【追記】2023年夏現在に公開されていたファームウェアとアプリの相性が悪く、一部の環境(スマホ・タブレット)でプレビューが機能しない症状がありました。サポートと連絡を取り合い、現在は改善されましたが、プレビューが出ないなどの症状の際はアプリやファームウェアのダウングレードを試みて下さい(サポートに問い合わせれば古いファームウェアは貰えます)
ファームウェアが公開されているページにも書かれている通り、ダウンロードした「WDV4K.BRN」をmicroSDカードのルート(フォルダなどが無い一番上の場所)にコピーしてEP7へカードをセット、電源を入れます。
すると青と緑のランプが点滅してアップデートが自動で行われ、終了すると自動で電源が落ちます。
再度電源を投入すると使えるようになります。
録画・撮影方法
アプリのプレビュー画面下にある赤い●をタップすると録画開始、もう一度タップすると停止します。
録画と写真の切り替えは赤いボタンの左にあるボタンで切り替えられます。
スマホ・タブレットを横向きにするとプレビュー画面はフルスクリーンで横になります。
録画・撮影したデータはアプリ画面中央の「マイファイル」から閲覧できます。
ここで選択したファイルをスマホ・タブレットにコピー(ダウンロード)可能です。
アプリ画面下部の「マイダウンロード」ではスマホ・タブレットにコピー(ダウンロード)したデータを閲覧出来ます。
走行動画
まずは今までの「3000円台のカメラ」と「Ordro EP7」の比較動画です。
youtu.be
60fpsなので滑らかになったのと、暗いシーンでのノイズの少なさ、明暗での白飛び、視野角などを見て下さい。
次に「単線鉄橋」を通った動画を。
youtu.be
極小レイアウトかつ単線鉄橋を組み込んでいたので今までの激安カメラカーでは走行動画を撮れませんでしたが「Ordro EP7」では普通に走行可能で驚きを隠せません(笑
実は「Ordro EP7」購入してから1年以上経過してるので(その間にEP8発売してしまいましたし)カメラカー動画をかなりストックしておりました。
【Nゲージ】 複線高架 車窓後方 カメラカー in W7系 かがやき wiz 都市型ホームに人形追加。
【Nゲージ】 高架を走る「W7系 新幹線 かがやき」を立体交差から前面展望カメラカーで追う。
【Nゲージ】前面展望車窓カメラカー in ポポンデッタ横浜【鉄道模型】
【Nゲージ】京浜東北線&山手線 走行動画 in ポポンデッタ横浜【鉄道模型】
youtu.be※こちらはカメラカー動画ではないですが上の横浜ポポン関連なので同時公開にしました
【Nゲージ】前面展望車窓カメラカー in ポポンデッタららぽーと富士見【鉄道模型】
【Nゲージ】秋葉原レンタルレイアウト「CleCle(クルクル)」6番7番線 前面展望 車窓動画
【Nゲージ】ポポンデッタ 大阪 日本橋 前面展望 車窓 カメラカー【鉄道模型】
【Nゲージ】新幹線 N700S 前面展望 後方 カメラカー動画 in ポポンデッタ秋葉原
【Nゲージ】レイアウトスタジオ《天の川》前面展望車窓カメラカー動画(昼間、夕方、夜景)【鉄道模型】
総評(画質・音質)
【画質】
画質的には1280x720のHD画質くらい、1920x1080としてはややボケ感があります。
最短距離が10cmとありますが、20cmくらいは離れていないとピントが合わない感じがあるので、Nゲージのカメラカーとしては並走動画などで隣の車両のボケが少々気になります。
(手前にピントを合わせる能力はNゲージのカメラカーとして有名な「SONY HDR-AS300」や「Panasonic HX-A1H-D」の方が上手です)
アプリ設定でオートフォーカスをマニュアルフォーカス出来たら良いのですが、そんな項目はありませんw
4Kに関しては上で触れた通り、フルHDで既にやや引き延ばした感あるのであまり4K感は感じられないので実用的ではないと思います。
また、4Kのデータは大容量ですしエンコードに時間を食うのでそう言う意味でも現実的ではありませんでした(笑
(フルHDなら5分~10分でエンコードを終える5分くらいの動画が小一時間掛かる)
【音質】
音質に関しては全体的に籠っており、シャカシャカと言った高音寄りな籠り方です。
これに関してはメーカーに問い合わせましたが「防塵防水」となっててマイクを塞いでるのが原因のようで「仕様」との事です。
分解して塞いでいるものを取り払えば改善…するカモ知れません(分解出来なかった)
ヘッドマウントで一人称的な使い方ならば自分の声は何を言ってるか分かる程度には録音されますが、環境音や相手の喋りはうまく拾えない場合もあると思います。
ここまで音が悪いならマイクの入力端子欲しかったですね(笑
ちゃんとした音で録りたいならワイヤレスマイクで同時に録音録画して、編集で結合するのが良いと思います。
【まとめ】
少々厳しめに書きましたが、このサイズ感でこれだけのものが録れるなら上出来だと思います。
音質に関しては頑張って欲しかったですが(笑
カメラカー用途としての音質に関しては走行音のみが入っているならば編集で加工すると良い味が出ます。
(上のカメラカー動画、下から2つ目の秋葉原ポポンデッタN700のは走行音を加工してます)
BGMなどの環境音が入ってると全体が変わってしまうので難しいです。
(例:上のカメラカー動画、一番下のレイアウトスタジオ天の川など)
オートフォーカスの最短距離も通常用途でしたら腕を伸ばした手の辺りを想定してると思うので特に問題はないと思います(Nゲージのカメラカーが特殊なのです😇)
また、EP6のタッチセンサーを懸念してEP7を購入しましたが、電源ONにした後は全てスマホ・タブレット操作でしたので要らぬ心配でした(笑
カメラカー用途ではEP7の売りである二軸ジンバルは全く活かされてませんしEP6PlusもSONYセンサー搭載なのでそれなりに良い画が撮れると思います。(視野角が90から130になりますが、1万円安いのは魅力)
このサイズ感でこの画が撮れるのはホント、素晴らしいです🥳
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