以前、一般的なクルマや間接照明などで多用されている「12VのLEDテープライト」を用いたNゲージの自作室内灯の記事を書きましたが、
鉄道模型の室内灯を自作してみる~12V編~
12VのLEDテープは高発色なものは高発熱だったり、安価なものは電圧が不安定なNゲージではチラ付きの原因になり、満足のいくものが作りにくい感じでした。
そこで今回はUSBの電圧と同じ5VのLEDテープを用いた室内灯制作にチャレンジします。
必要なのはこの辺です。
・LEDテープ(5V)
・ブリッジダイオード
・抵抗
購入した5V-USBタイプのLEDテープ
1LED単位でカット出来るので電車の長さに合わせて調節し易いです(その代わり割高)
こちらは「ブリッジダイオード」
Nゲージは前にも後ろにも走るので、電流が逆向きになってもこの「ブリッジダイオード」を挟むことで電流の向きを一定方向にしてくれます。
鉄道模型の電圧は「12V」で、そのまま「5V」のLEDテープに電流を流すと過電圧になるので間に「抵抗」を挟んで電圧を下げます。
今回はいろんなネット上の記事や動画を参考にして2種類の抵抗を購入。
1/4抵抗(330Ω)と、1/6抵抗(1000Ω)です。
一緒に購入した「ユニバーサル基板」ですが、
当初、このように組み込んで使用する事を想定してましたが、
組み込み方を変更したので今回は使わなくなりました。
あと写真漏れましたがはんだを取り付ける際に「フラックス」必要なので買って下さい。
あと、銅線から集電バネの作成を試みましたが、非常に面倒なのでTamTamか庄龍鉄道の集電スプリングを買うのを強くお勧めします。
全体の流れとしてはこのようになります。
パワーパック(電源)→ブリッジダイオード→抵抗→LEDテープ
実際の制作
まずはブリッジダイオードの「+-」と書かれた方の端子を真っ直ぐ平坦に伸ばして、
LEDテープの+とブリッジダイオードの+を合わせ、背中になる方に両面テープを貼り付け。
LEDテープはそのままだと柔らかいのでプラ板を幅10mmでカットし、車両の長さに合わせたものを用意し、それに貼りつけます。(プラ板の厚さは0.5mmくらいが丁度良いです)
次にLEDテープにこのようにブリッジダイオードを貼り付けます。
ブリッジダイオードとLEDテープの+の間に抵抗を挟みます。
抵抗の先端の長さは現物合わせでカットして、カットした余りはマイナス側で流用します。
マスキングテープで動かない様に固定して端子にフラックスを塗り、
はんだ付けします。
マスキングテープを取り外して反対側もフラックスを塗ってはんだ付けします。
庄龍鉄道さんの集電スプリングを用意。
長いので半分にカットします。
50本25両入りですが、半分にカットするので実質50両分になります。
両端を両指で持ち、軽く引っ張るとこのように加工できます。
TOMIX車両の集電ボックスに入れます。
室内灯を設置。
\完成!/
KATOの場合はブリッジダイオードの給電側も平らに伸ばして1~2mm幅にカットした集電シュー(薄い銅板)をはんだ付けし、車体底部にはめ込む形で集電出来ます。(TOMIXより少々めんどくさいです)
庄龍鉄道さんのKATO用集電パーツを上手く加工するのも手です。
抵抗値による明るさ比較
今回は明るさ比較をするので1/4抵抗(330Ω)と、1/6抵抗(1000Ω)をまずは作成しました。
まずは完全消灯して比較。
パワーパック出力50%
パワーパック出力100%
暗めに照明を炊いた状態
パワーパック出力50%
パワーパック出力100%
GIFで比較
暗めに照明を焚いた状態で比較
パワーパック出力10%
パワーパック出力50%
パワーパック出力100%
GIFで比較
純正室内灯を含めた比較
GIFで比較
夜景運転では「1/6抵抗(1000Ω)」が丁度良い明るさですが、レンタルレイアウトで光ってるのを認識できる明るさなら「1/4抵抗(330Ω)」の方が良い塩梅ですね。
参考までにレイアウト上に設置して「純正」「tamtam」「自作1/4抵抗」での比較
結構明るめです。(部屋の照明は暗めにしてます)
12Vよりも5Vの方が安定してるのでチラつきはしにくく、低発熱なので長時間走行でも車両が熱くなることはありません。
今回《「コンデンサー」を入れてチラつき防止》は行ってませんが、「5Vで有る事」「LEDテープの品質が良い事」から、車輪やレールをある程度メンテナンスして居ればチラつく事はありませんでした。
(市販純正の室内灯も低発熱ですしLEDチップは恐らく5Vだと思います)
明るさに関しては購入する「LEDテープの性能」と「座席の成形色」によるので、私が作ったものと同じLEDテープを使うなら記事の通り参考にして貰えれば良いですが、
他の製品を使う場合は
・1/6抵抗(1000Ω)
・1/4抵抗(330Ω)
・1/4抵抗(150Ω)
あたりを購入して各1つサンプルを作って明るさチェックをしてから量産される事をオススメします。
また、赤や茶系の成形色は暗くなる傾向なので低めの抵抗値、白やグレー系の成形色はそのままの明るさなので高めの抵抗値の方が白飛びし難いと思います。
(上記のサンプルで使用している山手線は「グレー」です)
皆さんの鉄道模型ライフに少しでも参考になれば幸いです。