先日、EPSONの複合機「EW-052A」を購入しましたが、
EPSONの実売7000円を切る激安複合機「EW-052A」を購入。実際に印刷して速度や画質を比較してみた。
以前より長年愛用していたCanonの複合機のスキャナに比べてビジネス文章や図表などがボケる傾向があるのでキャノンの単機能スキャナを追加で購入して来ました。
もくじ
- 本体外観
- ドライバのインストール
- スキャナアプリ
- アプリの使い方(ScanGear)
- スキャン性能比較
- 銀塩写真や精密印刷物のスキャン比較
- 漫画のアナログ原稿の比較
- アニメーターの鉛筆原画の取り込み比較
- 総評
- 本体の分解
付属品一式
冊子3点、ドライバCD、USBケーブル、縦置きスタンド。
本機には詳細なマニュアルは添付されてなく、PDFが用意されてます。
・CanoScan LiDE 400 商品マニュアル|キヤノン
本体外観
正面には「一発取り込みボタン」が幾つか付いてます。
過去、単機能スキャナを幾つか所有してましたが、このボタン使った事、無いんですよね(笑
背面
本機はUSBバスパワー駆動するのでACアダプター不要です。
蓋を開けるとこんな感じ。
個人的には複合機のように横開きの方が使いやすいと思うんです。
縦置きスタンド
意外と便利かもしれない。
このように引っ掛けがあるので簡単には脱落や転倒はしません。
ドライバのインストール
ドライバーは付属のCDからもインストール可能ですが、キャノン公式でも配布してます。
「まとめてインストーラー(20MB)」と「ドライバー(61MB)」がありますが、まとめての方は「ネット経由でドライバーをダウンロードするソフトウェア」なので素直に「ドライバー」側をダウンロードしましょう。
ダウンロードしたファイルを実行すると自動解凍されインストーラーが起動します。
インストール途中でスキャナーをパソコンに接続するよう促されるので接続。
認識されればセットアップ完了です。
スキャナアプリ
「Canon Utilities」内に「IJ Scan Utility」と言うアプリがインストールされているので起動。
「スキャン設定」を押すと各取り込み方法ごとの設定をカスタム出来ます。
ここでは「おまかせ」モードの設定。
私はマニュアル設定の「ScanGear」のみを使用してます。
実は「スキャン」をしても保存先にファイルが現れません。
どうやらアプリを終了しないと保存先にデータを移動しないようなので、ファイルをチェックする際は一度アプリを終了する必要があります。
連続スキャン中はちゃんと保存出来てるのか不安で仕方ないです(笑
なお、詳細設定の「テンポラリファイルのあるフォルダー」という部分で設定されている場所にファイルは一時保存され、アプリが終了する際に移動する仕様のようなので、この保存先を「C:¥Scan」などにしておけばスキャン中にチェックし易いかと思います。
PhotoshopCCで「ファイル」>「読み込み」>「WIAサポート」と進むと「CanoScan LiDE 400」がありPhotoshopでスキャナが扱えるようになりますが、
必要最低限の機能しか有してないので使い勝手は悪いです。
尚、PhotoshopCSなどの32bit版ですとTWAIN経由でスキャナを起動出来るので
Photoshop上で「ScanGear」が起動出来ます。
アプリの使い方(ScanGear)
「IJ Scan Utility」で「ScanGear」を選択すると「基本モード」が起動します。
こちらは、
①原稿を選択
②プレビュー
③用途(解像度)
のように上から順に選んで行くカンタンスキャンです。
「基本モード」の横のタブ「拡張モード」では細かく調整出来るので、私は拡張モードしか使ってません(笑
幹部強調(アンシャープマスク)、モアレ補正、ごみ傷低減、粒状感低減あたりは非常に優秀です。
スキャン性能比較
まずは印刷物の取り込み比較をします。
「新サクラ大戦」のジャケット(300dpi原寸)の場合。
こちらはEPSONで「フォトモード+モアレ補正」
色味はかなり近いですが、ややボケ感があります。
こちらは「CanoScan LiDE 400」で「写真+モアレ補正」
オリジナルに比べてやや寒色系ですが、ピントが合っており精細です。
銀塩写真や精密印刷物のスキャン比較
EPSONの複合機「EW-052A」と同様にこの素材を使用します。
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こちらを「Canon PIXUS iP8700」で高画質設定で出力したものをスキャンします。
こちらが取り込んだイラスト。
左が「CanoScan LiDE 400」で、右が「EW-052A」
※「EW-052A」は性能的に現行最新のエントリーモデル「GT-S660」とほぼ同一だと思われます。
「色味」としてはEPSONの方が再現性が高いです。
(オリジナルの印刷物はキリト君の衣装の光源が当たってる所はやや暖色系なのでEPSONの方が近い)
Canonも取り込み時に微調整すれば同じような色味になりますので好みの問題かと思います。
こちらはEPSON機での原寸300dpi
色味の再現性が高いです。
そして本機「CanoScan LiDE 400」の原寸300dpi
EPSONに比べると粒状感がありますが、これは原稿に対してピントが合っているためです。
そこで「CanoScan LiDE 400」で同一設定+モアレ補正を追加。
粒状感がなくなり、なめらかになりました。
色味に関しては「ScanGear」の画像設定の下にある「彩度・カラーバランス」アイコンより変更出来ます。
幾つかのパターンで試してみました。
左から:標準、 彩度+10、 赤+10、 黄+10、 彩度+10&赤+5&黄+5
※クリックorタップで縦1200まで拡大します。
標準はやはり若干《寒色系》ですが、赤みを足すとEPSONに近い色合いになります。
漫画のアナログ原稿の比較
漫画を描いてる友人に昔の生原稿をお借りして来てスキャンして見ました。
共通設定は「グレースケール、600dpi、原寸トリミング」です。
何れもサムネ表示ではなく原寸表示でご覧ください。
EPSON:標準
EPSON:文字くっきり
CANON:自動(写真)
CANON:雑誌
漫画原稿に関してはEPSONはボケた感じがあるのでスクリーントーンがクッキリ再現出来ません。
「文字くっきり」設定ではだいぶマシになりますが、カラー原稿の場合は色味が変わってしまうので使えません。
Canonは「写真設定」ではスクリーントーンの立体感が出てしまいますが「雑誌設定」ではトーンもキレイに再現出来ており、トーンカーブを弄る程度でデジタル化出来ますね。
アニメーターの鉛筆原画の取り込み比較
最後に繊細な「アニメーターの鉛筆線画」で検証してみます。
(頂き物やお借りした線画の原本を使用してます、600dpi原寸)
やはり、EPSONはややボケてる感じとコントラストが強め、画像補正をしてる感じが強いです。
Canonはピントがしっかり合っており、鉛筆線の息遣いを感じさせる微細なタッチが再現されてます。
総評
この事から「印刷物や銀塩写真を取り込みたい」と言った一般的な用途ではEPSONで大丈夫ですが、図表や精密製図、生原画、スクリーントーンの貼られた漫画原稿などを取り込む際はピンボケしないキャノンの方がより精細に取り込める事が分かりました。
皆さんも用途に応じて買い分けてみて下さいね。
⬇購入先⬇
本体の分解
極稀に天板の裏側にホコリや紙粉が付着する事が有ります。
天板に付いた汚れなどはメガネ拭きなどで取り除けますが裏側はスキャンにも影響が出るので取りたい。
本機は比較的カンタンに分解出来たので備忘録として記します。
まず、裏側の2つのネジを取り外します。
次に、蓋の側面のこの窪みにマイナスドライバーを差し込み、蓋を外側に押し出します。
蓋が取れたら本体手前の写真の部分の窪みにもマイナスドライバーを差し込み、天板を奥にスライドさせると取り外せます。
あとは天板裏をメガネ拭きで拭くなり、エアダスターでホコリを飛ばすなどして下さい。
ちなみに購入した本機は、購入時より天板内に紙粉が付着してて困り果てました😇